脳神経外科の医師(常勤・非常勤)求人ガイド

無症状性脳梗塞、脳卒中の危険因子、未破裂脳動脈瘤などを発見できる脳ドックの利用法

治療に関しては医師と相談が必要

現在全国で約400の医療施設が実施している「脳ドック」は、MRI(磁気共鳴画像撮影)やMRA(磁気共鳴血管造影)、あるいはCT(コンピュータ断層撮影)検査などを行って、脳と脳血管の病気やその因子を早期に発見して治療につなげるのが目的で行われます。

治療が必要な患者を対象に行う検査ではありませんので、公的医療保険は適用されません。全額実費となりますが、近年は利用者が増えています。

脳ドックで発見できる脳疾患には、未破裂脳動脈瘤をはじめ、無症状性脳梗塞、脳腫瘍、脳卒中の危険因子(動脈硬化など)、高次機能障害、モヤモヤ病など多岐にわたります。

日本脳ドック学会がまとめたガイドラインには、@問診、A診察、B血液・尿・血液性化学検査、C心電図、D頭部MRI、E頭・頚部MRA―を必要最低限の検査項目として挙げています。

がん検診と比較すると、なんらかの異常が発見される率は高く、破裂すればくも膜下出血を起こして、命を落としかねない未破裂脳動脈瘤は受診者の3〜4%の割合で発見されます。ただし、未破裂脳動脈瘤は、クリッピング術や血管内治療など破裂を予防するための治療も動脈瘤が破裂するリスクがあります。同学会によると、手術によって死亡する確率は1%以下、後遺症(半身麻痺。言語障害)は約5%と、決して小さくない数字となっています。

このリスクを嫌って、予防手術を行わずに経過観察を選んだときのリスクはどれくらいなのでしょうか?瘤の形や発生部位によって異なりますが、国内の調査では、破裂する率は年間0.7%。瘤が大きいほど破裂のリスクは高くなり、大きさ5mm以上になると1.1%となります。ただし、1。2年の短い期間で瘤が急に大きくなることはありません。

60歳で大きさ5mmの脳動脈瘤が見つかった場合、80歳までに破裂する確率は約22%。先述のように予防手術を選んだ場合には。死亡・後遺症のリスクが約6%発生します。受診者はこの数字をどう判断するかが問題となります。

MRIなど画像診断の精度が年々上昇する近年、1mm前後の小さい未破裂脳動脈瘤も発見できるようになりましたが、手術か、それとも経過観察がいいのか、こうしたデータを医師に説明されても、どちらか一方を選択できず、検査前よりも心配してしまう人も少なくありません。そのため、気楽な気持ちで脳ドックを受診するのは避けたほうがよいかもしれません。

高血圧、喫煙の習慣、脳卒中になった家族・親戚の有無などを考慮しながら、医師とよく話し合い、最後は本人が決めなければなりません。医師により手術の技術にも差が出ますので、予防手術を選択するのであれば、実績のある専門医がいる医療機関を選ぶようにしましょう。

 
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