脳神経外科の医師(常勤・非常勤)求人ガイド

もやもや病で世界トップレベルの治療実績を誇る松島教授

子供の手術例が多い

80年代初頭にフロリダ大学に留学して、後頭蓋窩をテーマに詳細な外科解剖の研究を行った経歴を持つ佐賀大学医学部附属病院・脳神経外科の松島教授は、その研究テーマゆえに細かい神経や血管の処置が必要とされるもやもや病、三叉神経痛・顔面痙攣、脳腫瘍、特に後頭蓋窩腫瘍の治療を得意としています。

後頭蓋窩の詳細な外科解剖研究の経験は独自の手術アプローチを生み出しており、その手術法を用いて三叉神経痛に対する神経血管減圧術や第四脳室腫瘍などの手術を行っています。

三叉神経痛は顔面が発作的に痛む神経痛の一つで、動脈硬化を起こした脳の血管が顔の感覚を支配する三叉神経を圧迫することによって起きます。副作用のため薬が継続できない場合や、患者の年齢が若い場合は、圧迫した脳の血管を三叉神経から外す手術を行います。

手術では耳の後ろから毛髪線に沿って切開し、三叉神経を圧迫している小脳動脈などを移動させることにより、約95%の患者の症状が消失あるいは改善しています。顔面痙攣も同様の手術で約95%が治癒します。

歌手の徳永英明氏が罹患したことで一般に広く知られることになった「もやもや病」に関しては世界トップレベルの実績を誇ります。この病気は子供に多く発症するため、同教授の累積手術数157例(2009年2月現在)のうち、128例が子供の手術となっています。

子供の場合、大部分は一過性脱力発作型と脳梗塞型の脳虚血症状を示し、泣いたあと、手足が数分間動かなくなったりします。対して、大人の半数は脳出血型となっています。

そのまま放置すると脳梗塞や高次脳機能障害をきたすため、まずは薬物治療を行いますが、虚血型の外科治療法としては、大人の患者には可能な限り浅側頭動脈と中大脳動脈を吻合する直接バイパス術を施します。

子供は血管が細く血管吻合が困難なため、同教授が生み出した複合間接バイパス術を適用しています。合併症として脳梗塞などの危険を伴うことが挙げられますが、内科的治療に比べて劇的な症状の改善や消失、そして脳梗塞の予防が期待できます。

また、同院では診断が困難である難治性の顔面痛の診断・治療を脳神経外科とペインクリニックが共同で行っています。

 
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