脳神経外科の医師(常勤・非常勤)求人ガイド

日進月歩の治療法の知識を持ち、患者に合わせて正しく選択できる

CTやMRI、CTアンギオも高性能化の一途

日進月歩の医療の世界では、今まで治療方法のなかった病気に対して効率的に治療法やデバイス(器具)、薬剤が続々と登場しています。また、病変の早期発見に欠かせない画像診断も年々、その性能が高まっています。

脳神経外科の分野においても、診断からはじまり、初期治療から予後治療まで、手術、放射線治療、薬物療法など、症例にあわせて行うことで、以前に比べて格段に効果が現われています。

例えば、脳梗塞は従来、最も進んだ治療法はカテーテルによる血管内治療でしたが、血管内治療ができる施設は限られており、大きくは普及しませんでした。しかし、t-PA療法の登場により、後遺症を最小限に抑えることが可能になり、社会復帰率も上昇しています。

くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の治療においては、「開頭クリッピング術」のほかに、「コイル塞栓術」などの「脳血管内治療」も増えてきました。さらには、頚動脈狭窄症に対する「ステント留置術」、脳腫瘍については、手術ではなく「ガンマナイフ」、「サイバーナイフ」などの放射線治療などの選択肢も増えています。

また、医療機関の設備においても、血管内治療と開頭手術を同時に行う世界最先端の統合型手術室「ブレインOR(埼玉医科大学国際医療センター)」をはじめ、事前にMRIで撮影した患者の脳地図と術中の脳をシンクロさせ、執刀医が切除部位とそこが司る機能をリアルタイムで的確に画像化する「ニューロナビゲーションシステム」、同システムと組み合わせることで、より安全で精度の高い手術を可能にした「術中MRI」などが登場しています。

現代医療においては、単に病気を治すということから一歩進んで、患者のQOL(生活の質)を考えることが当たり前となり、"体に優しい"、"低侵襲"というのが合言葉になっています。しかし、同時に、この低侵襲治療を適切に使っているかどうかはとても重要です。"体に優しい"ばかりが優先され、患者それぞれの病気に適応するかどうかを判断して治療を行わなければ、安全で確実な治療とはいえないからです。

そこを理解して、あらゆる治療の選択肢を持ち、その選択肢を考慮したうえで、最適な治療法を施し、患者に恩恵を与えることができるのが今日求められる理想の脳神経外科医です。

自分の手技と同時にコメディカルを大切にして、「チーム力」を重視する

看護師、麻酔科医と連携も重要

先に触れたような最新技術が増えれば増えるほど、患者が恩恵を受けることができる選択肢も増えることになりますが、専門分化が進んだ結果、高い手技を持った医師は、専門特化していくことが予想されます。

そんなときに大切なのが「チーム力」です。例えば、一人の脳神経外科医の手術手技が抜きん出ていても、その手術が必要なのかどうかを、同じ病気に対する違う治療法の専門家と検討してはじめて妥当な治療ができる場合もあります。

また、治療後には、次の治療を引き継ぐ医師(ex:急性期⇒回復期⇒維持期)と連携が取れているかどうかはとても重要です。

神経内科、リハビリテーション科、放射線科、循環器科など、専門分野の違う医師と患者情報を共有し、協力し合ってこそより良い治療ができるのです。個人の手技に頼りすぎることなく、他の医師は勿論、コメディカルを大切にし、チーム力を高めることが、医師個人の手技をさらに高めることに繋がる、ということを知っている方は患者に最も信頼される脳神経外科医といえます。

患者の話をよく聞く努力をしているか

問診を丁寧にしている医師ほど、正しい診断をしています。また、不安を抱えている患者の話にじっくり耳を傾けることは、それだけでも安心感を与えることができるため、治療的意義も大きいです。

僅かな病状の変化でも、患者やその家族なら見逃さずに気づくことがあります。しかし、せっかく患者や家族が変化に気づいても「先生にこんなこと訊いていいのだろうか?」と躊躇させるようではいけません。日頃からコミュニケーションをしっかりと取り、質問しやすい環境を作っておくことが大切です。

インフォームドコンセントを重視しているか

患者に対して十分な説明を行い、納得したうえで治療や手術を受けてもらうことは欠かせない手続きです。複数の治療法のメリット・デメリットを示すことができるようにします。

手術合併症や死亡率など、マイナスの成績を公開しているか

治療の結果をプラスとマイナスの両面から検討・評価することは、今後の治療を寄り有効性のあるものに改善するために欠かせません。それを包み隠さず患者・家族に説明できてこそ、自分の行った治療の結果に責任が持てる、向上心のある医師といえます。

セカンドオピニオンを拒否しないか

専門的な治療や手術を勧められたとき、他の専門医の意見を求めることは、患者・家族の当然の権利です。診断・治療に自信のある医師は、拒否しないはずです。

患者がセカンドオピニオンを申し出ると、外部への持ち出しはNGだからといってレントゲン写真などを貸そうとしない方が未だにいらっしゃいますが、それは大きな間違いです。病院には保管義務はあっても、写真はお金を支払った患者のものです。それをセカンドオピニオンに使用することを医師に止める権利はありません。

自分ができない病気まで治療しようとしないか

現代の医療は複雑で専門性の高いものです。専門医ごとに得意とする疾患や治療法が違います。特異でない疾患や治療法にまで安易に手を出そうとする医師より、それを得意とする専門医を紹介する医師の方が、患者としては信頼できるはずです。

 
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